
【森雅史の視点】2026年3月10日 アジアチャンピオンズリーグエリートラウンド16第2戦 FC町田ゼルビアvs江原FC
ACLEラウンド16第2戦 町田 1 (1-0) 0 江原
19:01キックオフ 町田市立陸上競技場 入場者数 4,345人
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アウェイで0-0と引き分け、ホームに戻ってきた町田にいきなりアクシデントが発生する。12分、相馬勇紀が負傷して交代することになったのだ。ところがここで出場することになったナ・サンホが25分、左サイドからクロスを入れ、これに中村穂高が合わせて町田が貴重な先制点を挙げた。江原はすぐに選手交代を行ってシステムを4バックに変更し、反撃を試みるも前半は膠着状態のまま終了する。江原はバイタルエリアを守る白崎凌兵を引っ張り出そうと工夫を重ねるが、白崎は引っかからず穴を空けなかった。
60分過ぎになると、町田の悪い癖が出る。全体が引き始め、前線への縦パスばかりが増えて主導権を握れない。だが、江原の焦りが町田を楽にした。慌ててボールをロストしたり、リズムができつつある中で強引にシュートしてしまったりと、自ら泥沼にはまり込んでいく。そしてタイムアップ。町田が日本勢として最初にACLEのベスト8進出を決めた。もっとも準々決勝以降が予定されているサウジアラビアは中東で広がる戦火の影響が心配される。別の開催地の噂も出ており、今後はバタバタが続きそうだ。
試合後、ナ・サンホは通訳を伴わずにミックスゾーンに現れると報道陣に答えずに通り過ぎた。母国のチームへの配慮だったのかもしれない。江原の選手たちはミックスゾーンの最後に立っていると会釈して部屋を後にしていた。彼らの態度は立派だった。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート
森雅史(もり・まさふみ)

