【森雅史の視点】2023年12月2日 J1昇格プレーオフ決勝 東京ヴェルディvs清水エスパルス
2023年12月2日 J1昇格プレーオフ 決勝 東京V1 (0-0) 1 清水
14:06キックオフ 国立競技場 入場者数53,264人
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劇的なゴールで東京Vが引き分けに持ち込み、J1復帰を決めた。清水は先制しながら、最後の最後に「昇格」という果実が手の中からこぼれてしまった。
立ち上がりは固さの目立つ東京Vを清水が攻めた。だが東京VはJ2屈指の守備の固さでゴールを割らせない。しばらくして東京Vが落ち着いてくると試合は中盤の潰し合いという、互角の展開になった。だが63分、ハンドの反則で清水がPKを得て先制点を挙げる。その後の清水は5バックに変更して守りを固めた。後半アディショナルタイムも残り2分というところで、今度はディフェンスラインの裏にボールを入れた東京VがPKを獲得。これを染野唯月が決めて、引き分けはリーグ戦上位のチームが勝つというレギュレーションを生かしてJ1昇格の最後の枠に滑り込んだ。
シーズン中は一時19位にまで順位を下げた清水だったが、その後は次第に秋葉忠宏監督のチーム戦術が浸透してジャンプアップ。だが残念なことにリーズン終盤から息切れが見え、最終節で自動昇格を逃すとプレーオフにも敗れてしまった。2019年以降、毎年シーズン途中での監督交代が続いているが、チームをどう積み上げていくかというクラブとしての考えが問われる。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート