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【森雅史の視点】2022年5月28日 J2リーグ第19節 東京ヴェルディvs大宮アルディージャ

J2リーグ第19節 東京ヴェルディ 1(1-0)1 大宮アルディージャ
18:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数4,686人
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大宮にとっては悔やまれる40分だった。試合開始早々から東京Vに押し込まれながらも何とか耐えていた。27分、石浦大雅のシュートが味方に当たってゴールに飛び込み失点したものの、その他はチャンスを作られなかった。だが40分までパスが繋がらない。攻撃に移ろうにもことごとくカットされて一向にペースが握れなかった。しかし前半の残りが5分になるころから選手たちの意図がつながり始めた。ハーフタイムを経ても大宮はパスを紡ぎ続けた。

東京Vにとっては悔やまれる4分間だった。前半40分過ぎから大宮が次第に落ち着きを取り戻し、次第にパスを回すようになってきた。東京Vは1点をリードして、その後もボールを保持しながらじっくり大宮を攻め立てていたものの、パスカットが少なくなってきた。後半に入ってもそのままの流れは変わらない。そして58分、右サイドからのクロスを奥抜侃志に冷静にコントロールされ、同点に追いつかれた。これで一気に流れが大宮に傾くかと思われた試合展開は、62分に3人の選手を入れ替えることで食い止めた。失点からの4分間で打てた手こそが後半に望まれていたものだった。

両者にとって難しい試合だったのは間違いない。東京Vは相手の指揮官が代わりどのような手を打ってくるか探らなければならなかった。大宮は新監督就任から2日しかなく「守備のところしか見られなかった(相馬直樹監督)」という中での試合だった。また連戦ということで選手のやりくりもよけいに事態を難しくしていた。そう考えると引き分けは妥当な結果だったと言えるだろう。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート