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【森雅史の視点】2021年3月3日ルヴァンカップグループステージ第1節 鹿島アントラーズvsサガン鳥栖

ルヴァンカップグループステージ第1節 鹿島アントラーズ 3(1ー0)0 サガン鳥栖
19:03キックオフ 県立カシマサッカースタジアム 入場者数3,784人
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10分に右サイドを破るとエヴェラウドがDFの頭の上からヘディングで決めて1-0。64分に和泉竜司が相手DF2人が寄せてくるところをうまく抜いて追加点を奪うと、71分に相手のミスを見逃さずダメ押し点を決めて勝利をモノにした。後半開始早々のPKのピンチをGK沖悠哉が弾きだして無失点にも抑え、鹿島としては「完勝」という言葉がぴったりのゲームとなった。

鳥栖は開幕戦から11人を入れ替えて臨み、フレッシュな選手が実際の試合でどこまで出来るか試したが、特に前半は消極的なプレーに終始した。この日の鳥栖の問題点は、記者会見で金明輝監督が一瞬言葉に詰まった場面に集約されるだろう。リーグ開幕戦のようなアグレッシブさに欠けたのではないかと質問された金監督は「うーん」と考え込み、しばらくして「鳥栖らしさを植え付けるのも自分の役割」と答えたのだ。

鳥栖の選手には悔しさしか残らなかったことだろう。唯一奮闘していたDF田代雅也も記者会見でずっと苦しそうな表情を浮かべていた。先発した選手が変わっていけば、この試合の意味も出来るはずだ

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート