【森雅史の視点】2021年12月5日J2リーグ第42節 東京ヴェルディvsSC相模原
J2リーグ第42節 東京ヴェルディ 3(1ー0)0 SC相模原
13:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数7,505人
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もったいない試合だった。
相模原は17分、先制点を奪われるまであまりに消極的すぎた。試合開始当初はプレスをかけに行こうとしたが、かわされると次第に下がって守るようになりバイタルエリアを空けた。そこで新井瑞希のミドルシュートを決められるとやっと積極的に動き出し、前半はその後のペースを握った。このままのペースで終盤まで粘れれば逆転のチャンスはあったかもしれない。だが61分、佐藤凌我に追加点を奪われると再び動きが鈍ってしまう。深澤大輝に決定的な3点目を奪われた後は再び前への圧力を上げたが、挽回にはすでに遅かった。
3-0で完勝した東京Vにとっても大きな課題は残った。ボールを止める技術をベースとした相手をいなすサッカーは17分まで相手を圧倒し続けた。そのスピード感はJ1で戦ったにしても十分に上位を狙えるものだっただろう。だが先制点を奪うと一気にペースダウン。カウンターでチャンスを作っていたものの、レベルの高いサッカーを90分間続けられないのは残念でしかない。
結局相模原は降格してしまった。だが両チームともに上昇の兆しは見える。あとはこの流れを来季も続けていけるかどうかだろう。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート