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【田村修一の視点】2021年9月2日 カタールワールドカップ・アジア最終予選第1節 日本代表vsオマーン代表

カタールワールドカップ・アジア最終予選第1節 日本代表0(0-0)1オマーン代表
19:14キックオフ 市立吹田サッカースタジアム 入場者4,853人
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日本がオマーンに完敗した。結果は僅差だが、アジア勢に完膚なきまでに叩きのめされるのは、森保ジャパンでは2019年のアジアカップ決勝でカタールに1対3と敗れて以来である。アジア勢相手に敗れるのも、同年12月のEAFF・E1サッカー選手権の韓国戦以来で、森保ジャパンは唯一最大ともいえる弱点を再びさらけだした。それは《命をかけて》戦いを挑んでくる相手の力をはねのける強さの欠如である。もともと日本はそうした戦いに強い方ではないが、理詰めの戦いでは恐らく日本人監督史上最高の森保監督も、力強い言葉の力を発揮して選手をピッチに送り込むことは得意ではない。そして今回は、理詰めの戦いとモチベーションの戦いの両方でオマーンに敗れた。次の中国戦は態勢を整えて、理詰めの戦いで勝利を収めるのだろう。

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。