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【田村修一の視点】2021年2月27日 浦和レッズvs FC東京

J1第1節浦和レッズ1(0-0)1FC東京
14:00キックオフ  埼玉スタジアム2002  入場者数4943人
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試合後、阿部勇樹は、何度も「サッカーの楽しさ」を繰り返し語った。「楽しさをプレーに出せた」「選手が楽しければ見ている観客も楽しくなれる」などなど。以前彼はこうも言っていた。「オシムさんの練習は楽しかった」「明日はどんな練習をするのだろうと思うと楽しくて仕方がなかった」と。もちろん楽しさだけで39歳まで現役を続けられるわけではない。23年間Jのピッチに立ち続けられるわけでも、ジーコ(40歳2か月13日)に次ぐ日本人最年長ゴール(39歳5か月21日)を決められるわけでもない。だが、楽しむ気持ちを持ち続けるかぎり、心もフレッシュでいられる。そして心がフレッシュであるかぎり、身体もフレッシュに保てる。三浦知良がそうだ。中村俊輔や遠藤保仁も同じだろう。
2021年は阿部勇樹にとって特別な年になるかも知れない。

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。