【森雅史の視点】2021年6月27日 J1リーグ第20節 FC東京vs大分トリニータ
J1リーグ第20節 FC東京 3(2ー0)0 大分トリニータ
19:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数4,819人
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お互いに探り合う慎重な立ち上がりだったが、そんな膠着状態はFC東京の「個」の力の前に崩れ去った。アダイウトン、レアンドロ、ディエゴ・オリヴェイラとボールが渡り、最後はレアンドロが強烈な一発で仕留めるとゲームは一気に動き始める。35分、大分の三竿雄斗が不用意なプレーで退場してからはさらに一方的な戦いに。45分にはディエゴ・オリヴェイラが追加点を決めて試合を決定付ける。さらに後半開始早々の47分、FC東京がトドメの3点目を挙げて、そのまま悠々と試合を終わらせた。
大分にとって残念だったのは3点を奪われた後の戦いがハッキリしなかったことだ。3点を奪われた時点で勝敗は決まったと言えるだろう。だが残留争いを繰り広げている大分にとって大切なのは、得失点差を少しでも改善しておくこと。だったらもっとセットプレーを奪いに行き、そこから1点でも返すことを考えてもよかっただろうし、攻撃に転じたときも失点を増やすことを恐れて少人数でカウンターに飛び出すだけでもよかったのではないだろうか。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート