
【森雅史の視点】2025年8月16日 J1リーグ第26節 FC町田ゼルビアvsセレッソ大阪
J1リーグ第26節 町田 3(2-0)0 C大阪
19:03キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数 11,971人
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リーグ戦6連勝の町田の勢いを警戒したのか、C大阪は慎重な立ち上がりを見せた。守備の際は田中駿汰を最終ラインまで下げ、深い位置からゲームを組み立てようとする。前線の外国籍選手3人の個人技も町田を慌てさせるには十分かに思える序盤戦だった。
ところが7分、相馬勇紀のクロスを望月ヘンリー海輝が打点の高いヘディングで合わせてC大阪ネットを揺らした。結果的にVARでオフサイドが判明して得点は取り消されたが、この攻撃がC大阪の牙を抜いてしまったのか、その後町田がボールを支配する時間が続くようになった。
前半15分を終えてポゼッション率は町田が59パーセント、C大阪が41パーセント。去年までの町田はボールを持たされるとバリエーションが少なく手詰まりになっていたが、今年はひと味違う。じっくりと組み立てながらチャンスを狙った。
22分、相馬のクロスがゴール前で一度は弾かれるもののナ・サンホが豪快に蹴り込んで先制。42分には昌子源からの鋭い縦パスをピタリとコントロールした林幸多郎がキレのあるターンから流れるようなシュートで追加点を挙げる。さらに79分、またも相馬からのクロスを頭一つ抜け出したオ・セフンが合わせてトドメの3点目。C大阪は最初に波に乗りきれなかった展開を90分引きずり、町田の完勝となった。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート