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【森雅史の視点】2025年6月15日 J1リーグ第20節 東京ヴェルディvs柏レイソル

J1リーグ第20節 東京V 0(0-2)3 柏
18:04キックオフ 味の素スタジアム 入場者数15,375人
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27分、小屋松知哉がワンツーで左サイドを崩して中央へ。これに久保藤次郎が詰めて柏が先制する。さらに45+1分、三丸拡が斜めに入れたスルーパスに小泉佳穂が走り込んで追加点。最後は後半アディショナルタイムも終わろうかという90+3分、久保のスルーパスに細谷真大が抜け出して右足でトドメを刺した。

 

優勝候補の柏がその力を見せつけた。1点を奪われるまで東京Vが主導権を握っていたが、完成度と力で押し切られた。東京Vは苦しい中で選手のやりくりをしたものの、6月の補強で即戦力3人を獲得した柏とは、選手層で大きな違いがあると言わざるを得ない。

 

それでも、この試合はJリーグの手本になるような美しいパスゲームだった。両チームとも単純なミスが少なく、ボールが外に出る回数が少ない。勝敗を抜きにしても、このゲームはサッカーそのものの持つ芸術性を表現していたと思う。

 

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート