
【森雅史の視点】2025年5月18日 J1リーグ第17節 川崎フロンターレvsセレッソ大阪
J1リーグ第17節 川崎 2(0-0)0 C大阪
15:03キックオフ Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu 入場者数22,070人
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お互い非常にミスが多い試合だった。パスコース、パスの種類、あるいはプレーの意図、攻守の切り替えなど問題は多かった。それでもC大阪GK福井光輝のプレーは光っており、もしこの試合が引き分けに終わったらMVPは福井だったに違いない。
だが、67分に満を持して出てきたエリソンがすべてを変えた。エリソンはゴールキックになりそうなボールを追って相手に当て、CKを取るなど高い集中力を見せていた。すると85分、川崎はC大阪のパスをカットするとそのまま素早くつなぎ、エリソンがパスに抜け出して先制点を決める。88分にはロビングに走り込んで2点目。これで勝負ありとなった。
忘れずに書き残しておきたいのは、88分、エリソンと競り合った福井のプレーだ。福井はボールを取りに行こうとするとき、片方の膝を上げて自分をガードしなかった。そのためエリソンと接触し、左眉の横を切っていたが、もしも上げていたらエリソンが大きなケガを負うことになったことだろう。もちろんもっと別の失点防ぐ方法もあったと思うが、福井が相手をケガさせる方向でのプレーを選ばなかったことは称賛しておきたい。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート