
【森雅史の視点】2025年5月7日 J1リーグ第15節 FC町田ゼルビアvs京都サンガF.C.
J1リーグ第15節 町田 1(1-0)2 京都
19:03キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数7,183人
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前半お互いにアクシデントで先発した選手の交代を余儀なくされた。その交代した選手がすぐに目を見張る活躍を見せたのはホームチーム。39分、中山雄太の代わりに投入された望月ヘンリー海輝が、ロングスローから頭でつながれたパスに合わせて待望のプロ初ゴールを挙げたのだ。一方の京都は、191センチの原大智の代わりに投入したのは177センチの奥川雅也。あえて192センチの長沢駿をベンチに残し、攻撃のパターンを変えた。
だが後半の頭から曺貴裁(チョウ・キジェ)監督は長澤を投入し、さらに攻撃のパターンを変える。町田の後半の疲労を見越して老獪な策を練っていた曺監督の狙いは見事に的中し、73分の平賀大空のヘディングシュート、さらに90+5分の波状攻撃からの福田心之助のミドルシュートに結びついた。
京都は引退した松井大輔さんを思い出させるような、ボールと遊ぶ選手が多い。曺監督はその遊びを許しつつ、自分の意図をしっかりと選手が理解してくれるようにチームを育てている。だから交代のたびに選手が的確な修正を行っていた。長くチームを率いているメリットが出たと言えるだろう。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート