
【森雅史の視点】2025年8月6日 天皇杯ラウンド16 FC町田ゼルビアvs京都サンガF.C.
天皇杯ラウンド16 町田 1(0-0)0 京都
18:31キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数 3,003人
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町田の公式戦7連勝中と波に乗っている理由が分かる試合だった。
最初にチャンスを作ったのは京都。フリーのレオ・ゴメスがループを狙うものの枠を外れる。15分には折り返しに福田心之助が合わせるものの、これは谷晃生にギリギリ防がれた。ここでやっと町田が反撃に移る。21分には前寛之が、24分には仙頭啓矢がミドルシュートを放ったが太田岳志にセーブされる。33分、京都はスルーパスに抜け出したマルコス・トゥーリオがシュートを打つもののキックミス。それでも京都は流れを引き戻したかに見えたが、町田は36分、右からのクロスに藤尾翔太が飛び込んで頭で合わせ、ゴールにはならなかったものの主導権を再び握り返した。
後半に入ると京都の足が止まった。すかさず町田が攻め込む。そして59分、昌子源が蹴る直前に受け手を変えたという絶妙なパスが望月ヘンリー海輝に通る。望月は藤尾にボールを出した。これをDFがカットすると、なんとボールは藤尾の足下へ。藤尾は左足できれいに沈めて町田が先制した。
しかし京都は最後まで諦めない。後半アディショナルタイムのタイムアップ間近となったコーナーキックから福岡慎平のシュートは谷の手の上を越えてゴールに。しかしこれを望月がクリアし、ほどなくしてタイムアップ。
京都にもシュートが決まって勝利するチャンスは数多くあった。だがカットしたボールがストライカーの前に転がるなど、勝ち続けているチームの運の強さはしっかりとこの試合でも発揮された。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート