
【森雅史の視点】2025年4月25日 J1リーグ第12節 FC町田ゼルビアvs湘南ベルマーレ
J1リーグ第12節 町田 0(0-0)1 湘南
19:03キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数7,683人
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90+3分、町田のドレシェビッチが不用意に持ち出したところを奪われ、ショートカウンターから湘南の池田昌生が決勝点を決めた。町田はこれでJ1昇格以来初めてとなる3連敗。苦しい時間が続いている。
前半は立ち上がりこそ湘南が攻めたが、その後はずっと町田のペース。下田北斗の鋭いスルーパスから何度も決定機を迎える。しかしどれも実を結ばない。決定機を何度も逃すと相手にペースが渡る。後半はまさにそんな展開となった。
ただし、町田が自分たちでリズムを失ったことに加えて、湘南の小まめな交代策が実を結んだことも忘れてはならない。少しずつ選手を入れ替えてチームの勢いを次第に増していった山口智監督の手腕が光った。
試合後、ミックスゾーンに現れた相馬勇紀は「無得点だった攻撃陣の責任を感じる」と悔しさを滲ませた。もっとも相馬を筆頭に攻撃陣の調子が悪いというわけではない。チャンスは数多く作り出している。一つきっかけがあれば爆発する要素は十分に持っている。あとはそれがいつになるか。そしてそのときまで焦りやチームの一体感の喪失がなければよいのだが……。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート