【森雅史の視点】2024年9月21日 J1リーグ第31節 FC町田ゼルビアvs北海道コンサドーレ札幌
J1リーグ第31節 町田 0(0-0)0 札幌
19:03キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数10,596人
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札幌の守備における対応力の高さが目立った試合になった。
開始早々はすっかり町田のペース。藤本一輝が左サイドから切り裂いて、たびたび札幌を攻め立てた。札幌はボールが繋がらず、このまま町田が押し切るかに思えた。ところが20分を過ぎたころから札幌が安定してくる。両サイドにフタをして町田の攻め手を奪い始めた。さらに縦横だけではない、斜めのパスを織り交ぜながら町田の陣地に攻め込むようになる。しかし、町田の体を張った攻めを崩すには至らない。前節で歯を2本折るケガをしながら出場した昌子源のカバーリングも目立つ展開になった。
後半も最初は札幌のペース。ところがクロスからの失点がほぼない町田に対して左右に展開してはロブを入れるに終始し、谷晃生の餌食になる。町田は豊富な攻撃の手駒を次々に投入し、60分過ぎから一気に主導権を握り直したが、ゴールを破るまでには至らない。結局、この試合は無得点で終了した。首位を守りたいチームと、降格を避けたいチームが同等の熱量を見せたゲームだった。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート