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【森雅史の視点】2024年9月13日 J1リーグ第30節 川崎フロンターレvsサガン鳥栖

J1リーグ第30節 川崎 3(1-0)2 鳥栖
19:03キックオフ Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu 入場者数18,397人
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鳥栖は勝点3を取りに行った。

 

11分、橘田健人のシュートがデフレクションでドロップし朴一圭の手をかすめてゴールに飛び込んだ。これですっかり川崎のペースになるかと思われたが、3バックにした鳥栖は守りが安定し、攻撃も改善されていた。51分、ゴール前のこぼれ球を久保藤次郎が詰めて同点に。しかし川崎は61分、FKのクイックリスタートで鳥栖の選手が揃わない間に攻め、家長昭博が再びリードを奪う。

 

このまま試合終了かと思われた90+1分、川崎がペナルティエリア内で痛恨のハンド。このPKを清武弘嗣がしっかりと決めて鳥栖がまたも同点に追いつく。そしてそのまま鳥栖の押せ押せムードが高まった。どうしても勝点3がほしい鳥栖はセンターバック2人を上げてパワープレーに出る。ところがクロスのキックミスから川崎にボールを奪われ、逆襲速攻で山田新に決勝点を奪われてしまった。

 

試合後の記者会見で木谷公亮監督は、最後に決勝点を奪われる展開になったことを「自分の責任」と選手を庇った。だが、脆かった鳥栖の守備が少しずつ堅くなってきているのは間違いない。あとはその進歩が、残留に必要な勝点を取るのに間に合うかどうかだろう。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート