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【森雅史の視点】2024年5月11日 J1リーグ第13節 川崎フロンターレvs北海道コンサドーレ札幌

J1リーグ第13節 川崎F(3-0)0 札幌
15:04キックオフ Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu 入場者数20,611人
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一発が試合を変えた。立ち上がりからゲームは札幌ペース。逆サイドへの展開をうまく使い川崎陣内に攻め込んだ。ところが30分、ペナルティエリアの中で相手を背負いながらボールを収めたバフェティンビ・ゴミスが鋭くターンして右足を振る。このシュートがネットに突き刺さり川崎が先制点を挙げた。すると札幌のチェックが次第に甘くなる。その隙に43分、ゴミスが遠野大弥とのパス交換でフリーになると2点目、さらに前半アディショナルタイムにはPKでゴミスがハットトリックを決めて試合を決定付けた。

 

2023年シーズン、後半アディショナルタイムの得点が7点でリーグトップタイ、さらに後半アディショナルタイムの失点も7点でリーグワーストタイという出入りの多い数字を残した札幌は、今季も魅力溢れるプレーを見せるのと同時に脆さも露呈してしまっている。川崎を相手に押し込み続けるなどで示している力が、守りに入った局面ではうまく発揮されない。もう少し上の順位にいるのなら、この不安定さはロマンの香りがしてさらに支持を集めるかもしれない。

 

後半、札幌は粘り強く反撃するが結局ゴールは奪えず。ただ、川崎も後半は圧倒することが出来ずに、試合は前半のスコアのまま終了した。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート