J1リーグ第29節　川崎F 2（1-1）3 新潟
19:03キックオフ　等々力陸上競技場　入場者数17,557人
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一進一退の攻防が続く中、23分にジョアン・シミッチがこぼれ球を押し込んで川崎が先制する。今ひとつテンポが上がらないホームチームがこれで勢いに乗るかと思われたが、新潟は30分、三戸舜介の見事なミドルシュートがポストに当たって跳ね返るところを鈴木孝司が押し込んで前半のうちに同点に追いついた。さらに59分、新井直人がミドルシュートを決めて逆転に成功する。だが川崎も76分、PKを山田新が決めて同点に追いついた。

残り15分での逆転を狙う川崎が前がかなりになった。そこを新潟が突く。80分、カウンターから左に張っていた太田修介がカットインすると豪快なシュートに決めて再度突き放す。川崎の反撃は叶わず、結局アウェイチームがしっかり逃げ切った。

川崎はコンディションがいいとは思えないバフェティンビ・ゴミスを先発で使わなければならないののがチーム状態を示している。距離感もバラバラで、守備では1人かわされると簡単にゴール前のチャンスを作られてしまい、攻撃では動きが少なく相手を剥がせない。苦しい台所事情が垣間見えるが、鬼木達監督は「どんな順位でも一つでもあげるためにがんばっていく」と前を向いた。川崎にとって必要なのは、戦略・戦術よりもケガ人の復帰だと言えるだろう。

森雅史（もり・まさふみ）
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート