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【森雅史の視点】2021年9月18日 J1リーグ第29節 FC東京vs横浜FC

J1リーグ第29節 FC東京 4(3ー0)0 横浜FC
19:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数4,368人
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監督会見で長谷川健太監督は「今日はもう何も言うことがない」というほどFC東京のゲームだった。また監督は0-1で敗戦した先週の柏戦との違いを「長友佑都君の存在じゃないでしょうか」と続けた。「気持ちでチームを引っ張る」「トレーニングでも何も言うことがないくらい集中したトレーニングができた」「その中心にいたのが(長友)佑都」と長友の「熱が伝染していった」と手放しで褒め称えた。また、この日2ゴールのディエゴ・オリヴェイラも長友について「非常にリーダーシップがある選手で常に我々を引っ張っていってくれる」「(長友のおかげで)みんなに気持ちが入るようなゲームが出来た」「また新しいエネルギーが来た」と信頼感を言葉にした。

確かに長友には違いがあった。たとえば読みの良さ。他の選手よりも一瞬早く動き出す長友は不思議なタイミングで走っているように見える。ところが味方がパスを出そうとするときに的確なポジションでボールを受けられるように動いている。肉体も衰えているようには見えない。それは自分よりも10センチ以上身長が高い選手にヘディングで競り合い3回勝ったことでも証明できたはずだ。

もっとも長友はすべての能力を見せたわけではない。横浜FCはFC東京の強烈な外国籍選手に手を焼いて後手に回り、長友に対して仕掛けようとする元気の良さがなかった。次節のリーグ3位名古屋との試合では接戦になるに違いない。そこではさらに長友の能力が発揮されるはずだ。

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート