【六川亨の視点】2023年9月3日 J1リーグ第26節 FC東京vsアビスパ福岡
J1リーグ第26節 FC東京 1(0-2)2 福岡
19:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数16,068人
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キックオフから2分後、福岡は電光石火の早業で先制点を奪うと、11分にもスローインからの攻撃で追加点を奪う。これでクラモフスキー東京のゲームプランは崩れた。堅守からのカウンターでゴールを奪うと、その後は守備を固め、残り15分は5BKにして逃げ切るのがピーター・クラモフスキー監督の勝利の方程式だ。しかし福岡は2点のアドバンテージからリスクを冒して攻めることはしなかった。FC東京にボールを支配されても堅牢なブロックで侵入を封じ、チャンスらしいチャンスを作らせない。遅攻をやらせることで、逆にFC東京の持ち味を封じたのである。
終わってみれば福岡は、この日の勝利で2021年にJ1リーグに昇格して以来、FC東京とはリーグ戦とカップ戦を合わせて5勝3分けと負け知らず。両チームは3日後の6日にはルヴァンカップの準々決勝で再び味の素スタジアムで対戦する(福岡のホームゲームは10日)。FC東京がリーグ戦の雪辱を果たして負の連鎖を断ち切れるのか。それとも福岡が無敗記録を更新するのか。両チームにとってその結果は大きな「1試合」になるだろう。
六川亨(ろくかわ・とおる)
東京都板橋区出身。月刊、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任し、W杯、EURO、南米選手権、五輪を取材。2010年にフリーとなり超ワールドサッカーでコラムを長年執筆中。「ストライカー特別講座」(東邦出版)など著書多数。