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【森雅史の視点】2023年9月3日 J1リーグ第26節 FC東京vsアビスパ福岡

J1リーグ第26節 FC東京 1(0-2)2 福岡
19:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数16,068人
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手探りが続くFC東京に対して、熟成度が増している福岡が主導権を握るのは難しくなかったはずだ。

開始早々から福岡の選手は次々に飛び出していき、FC東京を混乱させた。特に左右に大きく振られるとFC東京のマークが付いていけないことをうまく利用する。2分、右から左に振ったボールを折り返し早速佐藤凌我がゴールを挙げると、11分にはスローインからマークが外れ、山岸祐也が蹴り込んで2点目を奪う。

FC東京は丁寧に組み立てようとするが、5バックで素早く陣を敷く福岡相手ではゴール前にスペースを見つけられなかった。ディエゴ・オリヴェイラに縦パスが入ればキープ力を生かしてチャンスを作れそうになっていたが、その他はセットプレーが頼み。もっともそのコーナーキックから86分に熊田直紀がリーグ戦初ゴールを決めて追いすがりはした。

ただし、粘りもそこまで。水曜日にルヴァンカップ準々決勝第1戦で対戦する両者の「前哨戦」はアウェイ福岡のよさが目立つゲームだった。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート