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【森雅史の視点】2023年6月24日 J1リーグ第18節 湘南ベルマーレvsサガン鳥栖

J1リーグ第18節 湘南 0(0-2)6 鳥栖
19:04キックオフ レモンガススタジアム平塚 入場者数9,848人
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鳥栖にとってレモンガススタジアム平塚は、J1・J2合計で28試合戦い7勝6分15敗、30得点47失点と鬼門だった。湘南に対しても16勝14分27敗と大きく負け越している。今年の開幕戦では1-5と大差をつけられた相手でもあった。そんな苦手・湘南を鳥栖が圧倒したか……というと、そうとばかりは言えない。

スコアを見れば鳥栖の大勝だが、実態は少々違う。この日、MVP級の働きをしたのは鳥栖のGK朴一圭。5回の決定的なシュートをはじき返した。もしそのうちの1回でも大差がつかない間に決まっていたら結果が違っていた可能性がある。

両チームともボールへのアプローチが弱く、またカバーリングが遅い。そのため1人かわされると簡単にゴール前に侵入されてしまう。スペースも大きく空いていて、アバウトなボールでもつながってしまう状況も交互に作られていた。奪った後のパスも正確性を欠くため、簡単に相手の反撃を受ける場面も何度となくあった。

形上は鳥栖が開幕戦の借りを返したと言える。だが後半戦最初の試合で、ともに今後の戦いに向けて不安材料を抱えてしまったというのが、正直なところだろう。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート