【森雅史の視点】2023年5月17日 J2リーグ 第16節 FC町田ゼルビアvsレノファ山口FC
J2リーグ第16節 町田2(1-0)0 山口
19:03キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数2,903人
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15節までで町田は先制点を奪ったのが11試合あって10勝1分、前半をリードした試合が10試合で10勝と、前半に先制点を奪ってそのまま逃げ切るのが町田のパターンになっている。この試合もその「勝利の方程式」そのもの。14分に平河悠のクロスからミッチェル・デュークがヘディングで先制点を挙げると、83分には平河が獲得したPKを下田北斗が豪快に蹴り込んで加点し、首位の座をガッチリとキープした。黒田剛監督の「1-0が最もいい勝ち方」という哲学はチームの隅々にまで行き渡っており、リスクを徹底的に排除するサッカーはロマンが少ないという評もあるだろうが、昇格という目標のためにチームのブレはない。山口は局面ではいいプレーが出てくるものの、フィニッシュの正確性を欠き、特に前半終了間際に訪れた同点、逆転のチャンスを生かせなかった。しかし最後まで方向性を変えることなくプレーしていて、自分たちのよさを生かし続けようともがいている様が浮き彫りになった。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート