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【森雅史の視点】2023年2月19日J2リーグ 第1節 FC町田ゼルビアvsベガルタ仙台

J2リーグ第1節 町田 0(0-0)0 仙台
14:03キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数8,055人
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体制を変え積極的な補強を行って悲願のJ1昇格を狙う町田だが、J1経験の先輩である仙台に現実の厳しさを突きつけられた。前半こそ右サイドを突破し、左サイドで待ち構えてゴールを狙うという構図がはっきり見えたものの、後半に入って仙台が対策を練るとペースダウン。逆に守備ラインと中盤の間にある穴を突かれて後手に回る場面が目立つようになってしまった。問題は中盤の構成力にある。守備ラインがリスクをあまり冒さず、GKには林彰洋が存在感を出す仙台相手では、もっと相手を攪乱した上で最後のパスを入れないと決定的なチャンスは作りづらい。仙台同様J2の守備陣はあまり飛び出していかないことを考えると、町田は修正しない限り苦戦が続きそうだ。もっともそれでも引き分けに終わったのは、昇格レースに絡んでくるだけの実力を持っているのは間違いないということだろう。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート