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「新潟vs浦和」興梠慎三のゴールはオフサイド?槙野智章のゴールはGK大谷への『キーパーチャージ(?)』【審判批評】

有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ有料記事を全文掲載させていただいておりますこの企画。
今回は審判批評を中心としたWEBマガジン「石井紘人のFootball Referee Journal」からアルビレックス新潟×浦和レッズ戦に関する記事になります。


【無料/審判批評コラム】アルビレックス新潟戦の試合を決めた浦和レッズ興梠慎三はオフサイド?ラインはボール。槙野のゴールはGK大谷への『キーパーチャージ(?)』石井紘人のFootball Referee Journal
2017年05月14日更新

先ほど終了したJ1第11節アルビレックス新潟×浦和レッズ戦の池内明彦審判団の判定が物議を醸しているようだ。

アルビレックス新潟のサポーターから「同点ゴールの武藤はオフサイドポジションでは?」「勝ち越しとなった20分の興梠のゴールは、興梠の前にディフェンスがいないのでオフサイドでは?」「二点差となった槙野のゴールはキーパーチャージでは?」といった意見があがっている。

まず、31分の槙野のゴールについては、リンクの参考記事(【無料記事/ルール解説vol.7】名古屋・川又の横浜FM・GK飯倉への競り合いは”キーパーチャージ?”)をご覧頂ければ、判定の○×がご理解頂けると思う。オフサイドに関しても、写真をご覧頂きたい。

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難しいのが20分の興梠のゴールだ。興梠の前には、相手競技者が一人しかいないが、興梠の頭、胴体、または足の一部がボールより相手競技者のゴールラインに近くなければオフサイドにならない。

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この写真のボールの位置からまっすぐにラインを引いて「完全なオフサイド」と結論付けられた画像が拡散されているが、「遠近法」が加味されていない。簡単に説明すると、実際のものでは平行線になっているものを平行でなく描く際には、その線が交わる点である消失点を決め、そこから線(オフサイドライン)を引かないといけない。つまり、オフサイドの○×を結論付ける時に遠近法のある画像を使う際は、単に線を引けばいいという訳ではないということだ。その線を引いた上で、試合に影響を与えるゴールがオフサイドだったかどうかを議論したい(参考記事:池内審判団の判定は正しかったのか?)。

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石井紘人のFootball Referee Journal」ではこのほかにも下記の記事などを掲載中です。

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