J1リーグ　第14節　FC東京0（0-0）0 柏レイソル
15:03キックオフ　味の素スタジアム　入場者数13,603人
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FC東京のチグハグさが目に付いた試合だった。

FC東京は3分、相手のパスミスを突いてチャンスを作ったモノの、その後は沈黙の時間が長く続いた。サイドバックにボールが入ったときに守備ラインの裏に飛び出すディエゴ・オリヴェイラを狙おうとするのだが、パスの出し手とのタイミングが合わない。

何よりディエゴ・オリヴェイラは裏に飛び出すよりも体の強さを生かして人との戦いに勝つタイプではないだろうか。アダイウトンはスペースがあってこそ生きるはずだが、スタート位置が高いので動けるエリアは少なかった。また中盤がゲームをコントロールして支配する組み合わせではないため、なかなか前線にボールが入らない。

右サイドに入った長友佑都は紺野和也と縦のポジションを入れ替えながら崩そうとするのだが、柏がすかさず長友が上がったスペースを使おうとするので、下がって守備をする紺野は攻撃力を封じられ、ボールが出てこない長友は攻守にわたって後手に回る戦いを強いられた。

それでも71分、永井謙佑を投入して左サイドに据え、アダイウトンを中央に持ってきたことでリズムを掴んだ。73分には永井がドリブルで突破しシュートするが右サイドに外れ、77分にアダイウトンのシュートはクロスバーに当たる。だが、柏のネルシーニョ監督が疲れの見えるボランチを交代させて再びブロックを敷くと攻め手を失った。

それでも、柏が終了間際のCKからネットを揺らしたもののハンドで取り消しになったのは、最後まで攻め続けようとした姿勢が運をもたらしたのではないだろうか。

森雅史（もり・まさふみ）
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート