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【森雅史の視点】2022年4月2日 J1リーグ第6節 川崎フロンターレvsセレッソ大阪

J1リーグ第6節 川崎フロンターレ 1(0-3)4 セレッソ大阪
15:03キックオフ 等々力陸上競技場 入場者数18,090人
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川崎が戦っていたのは目の前のC大阪ではなく、去年までの自分たちの幻影ではなかったか。

13分に1点を失ってもまだ余裕があった。28分に2失点目を喫してからはペースが上がった。だが3点目を失ってからは焦りばかりが目に付いた。確かに去年までの川崎なら2失点しても、しかもそれが前半なら十分逆転できただろう。だが、現状の川崎はそういう姿からはほど遠い。飛道具だった三笘薫はおらず、日本代表の中盤を支える守田英正と田中碧もいない。

ならば2失点した時点で苦戦は必至と考え、残り時間の組み立てなりチームの重心なりを考えるべきだった。また後半開始早々4人の選手交代を行ったのも余計に混乱を招いてしまった。3失点したら普通敗戦は免れない。だったらそれ以上の失点を重ねず、あわよくば1、2点を返して得失点差を改善するという戦いが優勝のために求められるのではないか。どんな勝点1も、どんな得失点プラス1も、リーグ制覇のためには求められる。だが川崎は常に相手を圧倒し続けたときの姿を追い求めた。

川崎にとって幸いだったのは、佐々木旭が苦しい中で高い質を証明して見せたのと、マルシーニョが吹っ切れたように球離れがよくなって効果的になっていたこと。そして今季求められる戦い方を示唆するない方だったことだろう。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート