【田村修一の視点】2022年1月27日 ワールドカップ・アジア最終予選 日本代表vs中国代表
カタールワールドカップ・アジア最終予選第7節 日本代表2(1-0)0オマーン代表
19:01キックオフ 埼玉スタジアム2002 入場者11,753人
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日本の完勝といえる試合だった。組織的かつ強度の高い守備で、相手ボールになるや囲い込んで奪い返し、中国に攻撃の形を作らせなかった。ただ、ゲームをほぼ完ぺきにコントロールしたとはいえ、攻撃面ではこれまでと同じ課題を露呈した。
PKによる得点がなければ、先制点は61分の伊東のゴールまで持ち越しになっていた。森保監督の言葉や意図とは裏腹に、切り替えの速さもボールを持たない選手のサポートも乏しく、決定機での決断も適切とはいえなかった。次に対戦するサウジアラビアは、中国のようにはいかない。日本のプレスをはねのけ、攻撃にも対処できる個の強さと組織力をサウジは持っている。移動の必要がない日本が、これからの4日間で攻守――とりわけ攻撃でどれだけスピードと強度を上げられるかが勝負の鍵になる。
田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。