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【田村修一の視点】2026年3月18日 J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第7節 ジェフユナイテッド千葉vsFC東京

J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第7節 千葉1(0-1)2FC東京
19:00キックオフ フクダ電子アリーナ 入場者数13,046人
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どちらも前節からスタメン6人を入れ替えて臨んだ試合はFC東京に凱歌があがった。

 

千葉にとっては、J1で生き残るための厳しい戦いが続いている。いかにチーム力——選手の個の力とチームとしての組織力——を上げて、J1で戦い抜ける力を身に着けていくか。それが千葉にとっての百年構想リーグでの絶対的な命題であり、実現に向けてどの試合でも持てる力のすべてを発揮していく。その戦いは、この試合でもほぼできていた。

 

ただ、小林慶行監督がベースアップのキーとして追求している個の力の向上とは、具体的にいったい何であるのか。それはJ1の高い強度とスピード、プレスの中で、個々が迅速かつ的確な判断のもとに正確にボールを止めて蹴ることである。そこがほんの少し向上するだけで、チーム全体のプレーが恐らく劇的にレベルアップする。

 

だが、それは、小林監督も認めるように、簡単に実現できることではない。すでに完成されたプレースタイルを持つ選手たちに、さらなる進化が求められるからだ。ただしその進化は、技術面でのことである以上に精神面でのことであるのかも知れない。今の千葉は、いまだJ1の現実レベルを肌で感じ取る段階でもある。それをひと通り成し終えたときに、個々が持つ自身の技術を、いかに的確に発揮できるようになるのか。

 

チームがJ1で伍していくための戦いは、選手ひとりひとりにとっても、J1に値するプレイヤーである資格を得るための戦いでもある。

 

一方、FC東京にとっては、連戦のターンオーバーで臨んだ試合で結果が得られたのは、今後に向けての成果であるといえた。

 

優位性を保ちながら順当に勝ち切るのは、傍らで見ているほどに簡単なことではない。事実、前半はゲームを見事にコントロールしながら、後半になると受け身に回り、千葉に反撃の余地を与えた。31分にPKで先制(アレクサンダー・ショルツ)し、一度は同点(78分、安井拓也)に追いつかれながら、その2分後には交代出場の3
選手(佐藤恵允と野沢零温、得点は佐藤龍之介)によるカウンター攻撃で決勝ゴールを挙げたのは見事ではあったが、最終盤には再び同点にされていてもおかしくはなかった(92分にポストを叩いた姫野誠のシュート)。

 

とはいえJ1で優勝争いを演じられるチームへの階段を、一歩ずつ登っていることが感じられる勝利ではあった。

 

 

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。