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【森雅史の視点】2021年6月23日 J1リーグ第19節 横浜F・マリノスvsサガン鳥栖

J1リーグ第19節 横浜F・マリノス 2(0ー0)0 サガン鳥栖
19:01キックオフ ニッパツ三ツ沢球技場 入場者数5,786人
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後半アディショナルタイム、畠中槙之輔からのパスに抜け出したレオ・セアラが抜けだし、ペナルティエリアの中で朴一圭と接触して倒れる。ここで山本雄大主審は笛を吹いたが、すぐにVARで確認してオンフィールドレビューを行い、PKの判定を取り消した。

VARでの確認があったことで、PKが取り消されたとしても選手から大きな不満の声が上がることはなかった。だが、この場面には問題が潜んでいるのではないだろうか。

レオ・セアラが抜け出した時点で山本主審のポジショニングはすばらしかった。倒れた場面でも他の選手に遮られていない。自分の目できちんと判断を下したはずだった。そうやって下した判断が覆されるようなことになると、そもそもの判定がなぜ間違ってしまったのかという問題になってしまう。山本主審は何が見えていなくてPKと判断し、VARによってどんな新しい要素が加わって取り消しにしたのか。その場面まで非常にゲームをコントロールしてきた山本主審の一つのミスだったが、これがはっきりしないと、山本主審のジャッジに不信感が募ることになる。

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート