【Jリーグ】「Jリーグの育成はこのままの延長線上ではダメで、本当に育成に舵を切るという覚悟は、皆さん揺るぎないものと思っています(村井チェアマン)」
「Jリーグの育成はこのままの延長線上ではダメで、本当に育成に舵を切るという覚悟は、皆さん揺るぎないものと思っています(村井チェアマン)」~10月の理事会後の会見より(2)~(『Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~』)
10月25日、JFAハウスにてJリーグの理事会が行われ、理事会後に村井チェマンによる記者会見が行われた。
※今回は会見での村井満チェアマンのコメントをお届けしています。
○村井満チェアマン
「外国籍選手枠の話とホームグロウン制度について、これまでも何度も話をしています。その審議内容についてはクラブの契約担当者や現場関係者にフィードバックしています。もっともっと育成に舵を切るならば、その2つだけではなくてもっとこんなことをやったらどうかという現場から新たな案が出ています。
これまでにも期限付き移籍のルールを導入したり、U-23をJ3に参戦させたり、若手の出場機会を確保するために様々な打ち手を取ってきました。
その中で、下部組織で育てることをルール化したり、その延長線上で外国籍選手との熾烈な競争をもう一段J1では上げてみたり、そういうことを議論していると現場サイドにフィードバックしたところ、もう一段上げてやってみたらどうかという議論が先月の終わり位から出てきました。
J1においてはルヴァンカップではU21の最低1名の出場義務付けをしていますが、それと同じようなルールをJ2・J3リーグにおいてもU21の若手選手出場を義務付けてはどうかという新たな議論も出ています。今日の理事会ではそういった新たな案も含めて口頭でお伝えしています。そして決議は来月にしましょうとなりました。そういった案もJFAとも協議していき、来月の決議とさせていただくこととなりました。
何かホームグロウンと外国籍選手枠の話は過去の議論と大きく方向性を変えたものではなく、逆に本気度の高い議論が実行委員会でも契約担当者の皆さんからも出ています。
それから先日、メキシコ五輪銅メダルから50周年のイベントがありました。メキシコ五輪から25年間後にJリーグが生まれて、今年Jリーグ誕生から25年が経過し、この50年間の足跡をお元気な皆さんと振り返りました。Jリーグ100年構想するとその半分の足跡を見た思いがします。当時世界を初めて見て、そこで決意したことが今も脈々と流れています。こうした育成の考え方が新たな一歩を踏み出すわけですけど、短期的ではなく長期的に日本のレベルを上げていくことに寄与できればなと思いながら、メキシコのイベントに参加させていただきました。私の方からは以上です」
Q:外国籍選手枠の件について。当初は来年からの導入であれば10月での決定が目途であるという話をされていましたが、11月にずれても来季からのスタートには支障はないのかどうかについて。もう一つは先ほどJ2・J3リーグでの若手選手の出場義務付けの案について話しをされていましたが、ある程度やる方向で話進めているのか、それともアイデアベースなのか。その位置づけについて、どういったイメージで議論をされているのでしょうか?
「決定は最終的には理事会の専権事項です。今日は決議事項ではなく審議事項という位置づけにしました。導入については19年を視野に入れて考えています。11月の理事会で確定したからといってできないということはありませんし、19年での導入を視野に入れながら議論していることは変わりません。
それからJ2・J3のU21の出場の義務付けについて、各論の議論が必要だと思います。レギュレーションで最低1名と義務づけるのか、出場時間に応じて若手を起用したチームに対してある種のインセンティブを加算する方式にするのか、思想の問題でもあると思います。それによって、どういう形で着地するのかもまだわかりません。ただ今月の実行委員会での議論を踏まえれば、Jリーグの育成はこのままの延長線上ではダメで、本当に育成に舵を切るという覚悟は皆さん揺るぎないものと思っています。そこの具体策も現場から上がっていている案でもあるので、何がしか導入される可能性は高いかなと思います」
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