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【大宮】垣間見える”鹿島流”。新指揮官の求めるものを探る(前編)【コラム/TeamVision】

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大宮アルディージャ、石井正忠新監督のトレーニングについてのコラムになります。


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■ドラスティックな変化は否定

石井正忠監督が大宮で展開するサッカーがどのようなものになるのか。始動1週間目の現時点で明確に論じることは難しいが、就任会見での言葉や選手たちの反応からは、その片鱗が見えている。残された時間は短いが、だからこそ表現すべきことは整理されていると見ていい。

就任会見では「今まで戦ってきた大宮アルディージャというチームが確実にあるので、それを大きく変えようとは思っていません」という前提を明らかにした石井監督だが、それは戦術的修正を加えないということではない。むしろ攻守ともに明確な指針があり、すでに選手たちにはミーティングでも伝えられている。

横谷繁は石井監督就任2日目のトレーニングを終え、次のように感想を語った。

「鹿島のスタイルというか、FWがサイドに流れてしっかりキープしてからの展開だったりというイメージはあったので、今日の練習ではそういうイメージも少しあるのかなと思います。前線の選手は裏を狙うことによってスペースも空く。今季やってきたポゼッションの中で、少し幅ができてくるのかなと思いますし、そのプレーをうまいこと利用したサッカーもできるのかなと感じています」

実際、オーソドックスな対人練習の中では、指揮官はFWの動き出しに対して見逃さずボールを供給するように指示。短いながらも行われたシュート練習でも、中央のコンビネーションプレーではなく、サイドに展開してからのクロスからシュートを放つ形が取られた。長年変わらない鹿島のスタイルを感じさせる新たな”色”は、少しずつチームに植え付けられている。

●後編に続く

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