
【森雅史の視点】2025年9月27日 J1リーグ第32節 FC町田ゼルビアvsファジアーノ岡山
J1リーグ第32節 町田 1(0-0)0 岡山
16:03キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数 10,113人
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いくつもの要因が岡山を苦しめ、そしてそれでも踏ん張る岡山を町田が最後は押し切った。
岡山は前半、ロブを多用しながら町田のプレスをかいくぐろうとした。町田は岡山がそう攻めてくるとテクニカルスタッフが試合前に分析していて、自分たちも同じようにロブで岡山に攻め返す。両チームとも選手たちはジャンプして接触するというプレーが多くなり、これが岡山から次第に体力を奪っていった。その中で31分、田部井涼が負傷で交代を余儀なくされる。ここでカードを一枚使ったことが最後に響いた。
後半、岡山は一美和成に変えてルカオを投入し、より圧力をかけようとした。また、相馬勇紀と望月ヘンリー海輝の途中投入には同じタイミングで工藤孝太と木村太哉を入れ、封じ込もうとした。これは岡山の作戦どおりの交代だったはずだ。しかし、78分に柳貴博を投入すると交代カードを使い切ってしまった。
そんな状況下、前半からの肉弾戦で岡山の選手の体力が尽きてきてしまう。試合終盤には脚に痙攣を起こす選手が続出。それでも必死に耐えていたが、後半アディショナルタイム、右から下田北斗がクロスを入れ、これを逆サイドのオ・セフンが折り返す。そしてそこに現れた昌子源に着いていける岡山の選手はいなかった。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート