
【森雅史の視点】2025年7月20日 J1リーグ第24節 東京ヴェルディvsFC町田ゼルビア
J1リーグ第24節 東京V 0(0-0)1 町田
18:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数22,217人
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東京Vが圧倒した試合だった。開始早々から何度も町田のゴール前に迫る。決定的なチャンスも度々作り、町田を攻め立てた。町田は右の望月ヘンリー海輝にポイントを作ろうとするが東京Vの巧みな守備の前に思い通りのプレーが出来ない。前半は東京Vのシュート7本に対して町田は1本だけとホームが圧倒して終わった。
アクシデントが起きたのは53分。ロビングを西村拓真と綱島悠斗が競り合い、両者ともに倒れる。綱島は立ち上がったが西村は結局60分に脳しんとうの疑いで交代となった。この長い中断で東京Vのリズムが乱れた。63分、林幸多郎が入れたロングスローがこぼれるところに反応したのは菊池流帆ただ一人。菊池のボレーが東京Vのネットを揺らし、結局これが決勝点となった。
前半何度もあった決定機でゴールできなかったことが東京Vの敗因だったと言えるだろう。もっとも、東京Vと町田を比べた場合、町田は交代選手として韓国代表の2人を投入できるなど選手層の厚さには大きな違いがあった。東京Vは、他チームとの層の違いを埋めるべく、クラブがここからどれだけ補強できるかが成績に直結するだろう。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート