J論 by タグマ!

【田村修一の視点】2025年4月26日 東京都サッカートーナメント準決勝 南葛SCvs明治大学

東京都サッカートーナメント準決勝 南葛SC 1(1-0)3 明治大学
11:30キックオフ 味の素フィールド西が丘 入場者数 745人
試合データリンクはこちら

 

 

優勝すれば天皇杯の東京都代表となれる大会の準決勝で、関東社会人リーグ1部の南葛SCと関東大学リーグ1部の明治大学が対戦した。

 

試合はフィジカル=運動量と走力で優る明治がスタートから優位を保ったが、先制したのは南葛だった。40分、フリーキックからの加藤雅哉のヘディングによる得点。だが逆に明治がこの1点で目覚めた。前半はボールを支配しながらも決定力に欠けた明治が、後半になると9分(藤森颯太)、14分(真鍋隼虎)と立て続けにゴールを決めて逆転。終了間際の91分には林晴己が駄目押しをして南葛を突き放した。

 

ただ、南葛の風間八宏監督にとっては、勝敗よりも自分たちのサッカーがどこまで実現できたかが重要であるという。その意味で、点でボールを繋ぐことができた後半の30分間を風間は高く評価する。実際、南葛は昨年から、試合を経るごとにチームが進化している。そのプロセスと成果を、風間は何よりも重視している。

 

一方、大学の雄である明治は、プレーのスピードで評判通りの力を見せつけた。ゴール前での詰めやセットプレーなどに課題はあるが、法政大学との決勝戦(5月10日)も拮抗した好試合になるだろう。

 

 

 

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。