【森雅史の視点】2024年11月23日 天皇杯決勝 ガンバ大阪vsヴィッセル神戸
天皇杯決勝 G大阪 0(0-0)1 神戸
14:02 キックオフ 国立競技場 入場者数56,824人
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決勝戦らしい戦いだった。
お互いに本調子とは言えなかっただろう。また一発勝負ということで守備を重視し、チャンスをじっくり待ってゴールを奪い、あとは逃げ切るという戦略が両チームに見えた。特にG大阪は試合の2日前に宇佐美貴史が負傷し欠場を余儀なくされたことで一気に戦略を変えたはずだ。
それでも試合はG大阪が押し気味に進めた。特に左サイド、倉田秋と黒川圭介が絡んだ攻撃は決定機を生み出しそうな雰囲気を醸し出していた。だが前半のうちに倉田が足を痛め、そこでもダニエル・ポヤトス監督は戦略の変更を考えなければいけなかった。
64分、神戸はチャンスとみると一気に畳みかけ、佐々木大樹、大迫勇也、武藤嘉則が絡んでゴール前にボールを送るとこぼれたところに宮代大聖が詰めて決勝点を奪う。あとは神戸のシナリオどおり。勝負所やどんな試合運びをするかという相互理解が進んでいる神戸に乱れはなかった。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート