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【森雅史の視点】2024年7月6日 J1リーグ第22節 FC町田ゼルビアvs名古屋グランパス

J1リーグ第22節 町田 1(1-0)0 名古屋
18:03キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数9,117人
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最初のチャンスはアウェイの名古屋だった。4分、榊原杏太のクロスを内田宅哉がヘディングで合わせたが、これはGK谷晃生の正面に飛んだ。6分、町田も下田北斗のFKにミッチェル・デュークが合わせたが、これはゴールのわずかに右へ。だがここからはともに堅い試合を見せる。そのためお互いにチャンスの数が少なくなった。アタッキングサードに入ろうとするときにカットされ、攻守が入れ代わる。

 

その中でホームの町田がちょっとしたスキを見逃さなかった。30分、下田が平河悠にパスをつなぐと、平河は一瞬タメを作って下田へ。下田は左足を押さえに来た相手をかわして右に持ち変えると、そこにスペースが空いていた。下田はそのまま利き足とは反対の足を振り抜く。これが名古屋のゴールを割って町田が先制点を挙げた。

 

こうなると、ここまでリーグ最少失点を誇る町田のペース。リスクを回避した試合展開に持ち込み勝点3をものにした。なお、この試合で平河はチームを離れ、海外移籍の準備を行うことになった。平河は「平常心では臨めなかった」と試合を振り返り、町田の今後の躍進を願っていた。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート