【森雅史の視点】2024年6月30日 J1リーグ第21節 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C.
J1リーグ第21節 湘南 0(0-1)1 京都
19:03キックオフ レモンガススタジアム平塚 入場者数9,516人
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強風とその対応がゲームを決めた。
前半は湘南が風上、京都が風下に陣を取った。すると湘南のパスは流れてしまい、ボールも足に着かない。京都はスペースに蹴ったボールが風で止まったところに走力を生かして追いつき、ゲームを支配する。そして24分、マルコ・トゥーリオがふわりと浮かしたボールが原大智に渡り、原が素早く蹴り込んで先制点を生んだ。
後半、サイドが変わると今度は湘南が攻め込む。5分、クロスが京都の選手のハンドを誘い、湘南は絶好の同点機を迎えた。ところが福田翔生の蹴ったボールをク・ソンユンが見事にはじき返し、湘南は再び追う展開に。
それでも京都はパスが繋がらなくなって攻め込む場面が減っていたため、湘南がチャンスを作ることもできたはずだった。しかしパスをつなぐばかりで風下というアドバンテージを生かしたスペース攻略ができない。自信を失っているかのように思い切りも少なく、結局そのままタイムアップ。降格圏脱出をかけた6ポイントマッチは京都が制することになった。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート