【田村修一の視点】2024年3月21日 FIFAワールドカップ・アジア予選 2次予選 日本代表vs朝鮮民主主義人民共和国代表
FIFAワールドカップ・アジア予選 2次予選 日本1(1-0)0北朝鮮
19:23キックオフ 国立競技場 入場者数59,354人
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日本が北朝鮮を1対0と最少得点差ながら下し、FIFAワールドカップ26アジア3次予選進出に向け大きな一歩を進めた。
アジアカップでの失点と敗北(イラク戦、イラン戦)を踏まえての守備の修正——ロングボール対策は十分になされ、試合開始早々に見事なパス回しから田中碧が先制点をあげたこととも相まって、前半の日本はゲームを完全にコントロールした。北朝鮮は前線からのプレスでボールを奪い、一気に日本ゴールに攻め込もうとしたが、失点の後は日本のボール回しにプレスのきっかけを失い、ほぼ何もできずに前半を終えた。
後半はアグレッシブなプレスでペースを握った北朝鮮に対し、日本は後手に回り守勢に立たされた。恐らくは想定外であろう遠藤の投入や、谷口、橋岡を送り込んでの5・4・1へのシステム変更で攻守のバランスを取り戻し、再び日本がペースを取り戻したとはいえ拮抗した力関係のまま試合を終えた。
だが、「平壌での次戦はかなり厳しい戦いになるだろうな」と思いながら臨んだ記者会見の場で明らかになったのは、北朝鮮が26日のホームゲーム開催を撤回し、試合の日取りも場所も未定の混乱した事態だった。現状ではすべてが不確か。この原稿を読者の皆さんが読まれるころには、次の北朝鮮戦の開催地が決まっているのだろうか。
田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。