【田村修一の視点】2023年11月16日 FIFAワールドカップ アジア予選 日本代表vsミャンマー代表
FIFAワールドカップ アジア予選 日本5(3-0)0ミャンマー
19:02キックオフ パナソニックスタジアム吹田 入場者数34,484人
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初めから攻撃は諦め守備に専念して、前回対戦の大敗(2021年5月21日カタールW杯アジア2次予選、フクダ電子アリーナ。10対0で日本の勝利)のトラウマを払拭したいミャンマーに対し、冷静に攻め続けた日本が着実に得点を重ねて快勝した。
スタートの5バックからときに7バックに最終ラインを固めて、ミャンマーは日本のサイド攻撃を封じ込めようとした。サイドの攻防はこの試合のひとつの焦点だったが、試合を決めたのはサイドの戦いではなかった。後方から繰り出される縦のパスがミャンマーの守備ラインをこじ開け、裏でボールを受けた選手たちに得点の機会(11分の上田の先制点や86分の堂安の5点目など)を提供した。後方から中央の穴を突くのは、この日の日本の狙い目であったといえる。
けが人や離脱者が続出するなか、日本は幸先のいいスタートを切った。シリアとの戦い(11月21日、サウジアラビア)がより厳しく激しいものになるのは間違いないが、冷静にプレーして勝ち点を持ち帰って欲しい。
田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。