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【森雅史の視点】2023年7月1日 J2リーグ第23節 FC町田ゼルビアvs大宮アルディージャ

J2リーグ 第23節 町田 3(1-2)2 大宮
18:03キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数5,845人
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形だけ見れば首位・町田と最下位・大宮の対戦だが、試合は立ち上がりから大宮ペースで始まった。5バックで守る大宮を攻略しようと町田が前に出ると、大宮はボールを奪って富山貴光に当て、その後ろから出てくる柴山昌也がタメを作って町田を混乱させる。大宮の狙いはピタリと当たって、CKからデザインされたセットプレーで1点、逆襲速攻から1点と36分までに2点を奪う。

町田は39分、エリキがDFの股を抜いて技有りゴールを決め、後半からは3バックにして水漏れを防ぎながら攻め込んだ。大宮は疲れが見えた富山をアンジェロッティに交代させ、再度狙いを徹底する。ところが次第に選手の足が止まり出してしまって町田の反撃の時間が続いた。

すると最後は勢いの差が出た。79分、枠を外れたシュートがエリキに当たってゴールするという幸運を呼び込むと、88分、藤尾翔太がミッチェル・デュークのパスを丁寧に蹴り込んでついに逆転。熱闘に決着を付けた。大宮に取ってこの2失点は、守備の人数は揃っていながらあと一歩を寄せられなかったという悔しさが残るゴールだったはずだ。

町田と大宮に大きな差があったかというと、この試合では見られなかった。わずかに歯車が狂ってしまっている大宮だが、それでもここまで町田を追い詰められるという底力があるのを見せた試合だったし、町田がまだまだ盤石ではないという後半戦に向けての戒めにもなった試合であった。

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート