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【田村修一の視点】2023年4月23日 J1リーグ第9節 川崎フロンターレvs浦和レッズ

J1リーグ第9節 川崎フロンターレ1(0-0)1浦和レッズ
16:03キックオフ 等々力陸上競技場 入場者数22,304人
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アル・ヒラルとのAFCチャンピオンズリーグ決勝に万全の態勢で臨むためにも、川崎相手に隙を見せたくない浦和と、リーグ上位浮上に向けて是非とも浦和を叩きたい川崎。緊張感に溢れた前半と、川崎の先制点によりゲームが動き出した後半。結果は引き分けに終わったが、試合からより手応えを得たのは勝利を逃した川崎ではなく、同点に追いつき終盤も川崎を攻め立てた浦和だった。

とはいえ川崎も、大島をはじめ負傷者が徐々に復帰をはじめたうえ、高井のような新戦力も台頭した。鬼木監督も認めるように決めるべきところで決める攻撃の精度を上げていくのは課題だが、反撃の態勢は整いつつある。

一方、守備が安定している浦和も、一瞬のスキを突かれてサイドを抉られ失点を喫した。また攻撃も、後半に入りインテンシティは高まったものの、連携の面では交代選手たちが全力で圧力をかけるまでは十分とはいえなかった。そうした細かな課題を意識しながら、サウジアラビアで勝ち点を奪って帰国して欲しい。

 

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。