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【田村修一の視点】2022年2月23日 J1リーグ第9節 横浜F・マリノスvs川崎フロンターレ

J1リーグ第9節 横浜F・マリノス 4(0-1)2 川崎フロンターレ
14:03キックオフ 日産スタジアム 入場者数20,433人
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昨季の優勝チームと準優勝チーム。Jリーグの頂上対決に相応しい強度の高い好ゲームだった。アンジェ・ポステゴグルー元監督の就任当初から、横浜はインテンシティとプレースピードを高めるためのフィジカル強化を一貫して行ってきた。それがベースとなって今日のスタイルを確立し、ケヴィン・マスカット監督に代わった今もレベルを保ち続けている。たしかに前半の後半は川崎が主導権を握ったものの、ハイスピード、ハイインテンシティに90分間対処し続けるのは川崎といえども難しい。昨年は浦和が第36節で横浜の攻撃パターンにきめ細かく対処し、攻撃ほど強固ではない守備の隙を突いて勝利を収めたが、同じことができるチームは多くはない。問題はフィジカルが下降したときも自分たちのサッカーをどこまで維持できるか。今年も横浜の最大の敵は自分自身であるといえる。

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。