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【森雅史の視点】2023年4月8日 J2リーグ第8節 FC町田ゼルビアvsブラウブリッツ秋田

J2リーグ第8節 町田 0(0-0)1 秋田
14:04キックオフ 町田GIONスタジアム 入場者数3,219人
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ここまで無敗だった町田に、ついに土が付いた。だが町田が慢心していたのではない。町田は念入りな秋田対策を立て、ボールをキープされたとしてもどうやって状況を挽回するか、どう穴を突いていくか研究していた。そして実際、町田が予想していたとおり試合序盤はすっかり秋田のペース。8分には青木翔大のロングシュートが決まったかに思えたが、残念ながらオフサイドラインからゴールラインまで長い距離を走らなければならなかった副審は間に合わず、確認が取れなかったためノーゴールとなった。

前半20分過ぎからは盛り返した町田は32分、33分と決定機をつくるものの決められない。町田が攻略しようとしていたポイントを秋田はしっかりとカバーして、町田のシュートの前にブロックされたりパスが通らず、試合は膠着状態に陥った。だが84分、逆に町田にエアポケットが生まれた。スローインからゴール前までつないだボールに阿部海大が反応し、ゴールに流し込む。その1点が決勝点になり、上位争いは秋田の勝利で終わった。負けて尚首位をキープした町田だが、この敗戦のショックを引きずるようではたちまち昇格圏から消えてしまう可能性も残している。さっそく正念場がやって来た。

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート