【森雅史の視点】2022年10月22日 YBCルヴァンカップ決勝 セレッソ大阪vsサンフレッチェ広島
YBCルヴァンカップ決勝 C大阪 1(0-0)2広島
13:11キックオフ 国立競技場 入場者数 39,608人
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53分、佐々木翔のバックパスのミスを加藤陸次樹がきちんと決めてC大阪が先制する。79分にマテイ・ヨニッチが退場したものの、C大阪はそのまま逃げ切り体制に移った。ところが90+6分、ペナルティエリアでハンドの反則があったとして広島にPKが与えられ、これをピエロス・ソティリウが決めて同点に。さらに90+11分、CKから再びピエロス・ソティリウが蹴り込んで決勝点を挙げた。
試合後の大迫敬介のコメント
——敗戦した天候杯から今週まで精神的にきつかったんじゃないですか?
相当きつかったですね。オフを3日もらいましたけど気分を切り替えるてるつもりでも、どうしてもやっぱり気がつくと、天皇杯を思い浮かべているので。切り替えるのに時間がかかりました。
——今日もこの前の試合を引きずってるようなスタートだったと思います
そうですね。僕としてはどんな流れでも来たシュートを止めて相手に流れを渡さない、我慢強く戦おうと思っていました。失点はしてしまいましたが、あそこから崩れずに追加点を与えなかったことが、逆転に繋がったと思います。
——この勝利をどう感じてますか
ほっとしてますね。でも逆転までがあっという間すぎてあんまり実感湧かなかったんですけど、ただいろんな方のメッセージを見たりして、少しずつ実感が湧いていくると思います。
——延長を想定していましたか?
いや、もう相手が1人少なくてPKで形で点を取れて、逆に相手が時間を使ってたので、そこでポンと1点入れば終わるっていうふうな思って、あんまり延長を意識してないですね。みんなもプレーを見ればわかるように、どんどん前でボールを持ってましたし、まあ意味でセットプレーにも自分たちの強みがあるので得点を取れると思ってました。
——失点したすぐあとにもう一度ピンチがありましたが止めました。
あるあるで、こういう先制点取られてすぐトドメを取られてゲームが終わってしまうっていう試合は結構僕も経験してきたので、点を取った後に相手がまたいうビッグチャンスがあるというのは想定していたので、落ち着いて対応できたと思います。
——試合の最後にもひやりとするシュートが飛んできました
ボールが全然見えなくて、シュートモーションに入ったらわかったんですけど枠に飛ばしてくると思わなくて、でも味方もしっかりケアしてましたし、落ち着いて対応できるたと思います。
——工藤壮人さんの訃報はいつ知りましたか?
今日の朝知りました。2年間一緒にプレーして選手としてもそうですけど1人の人間として本当に尊敬してる人で、そういった方が亡くなったっていうのを聞いて、もちろんショックでしたけど、幸い今日自分たちが結果で恩返しできる最高の場があったので、そこは何としてでも勝ちたいっていうのは、僕だけじゃなくてチーム、サポーターのみなさんの工藤さんへの思いが逆転に繋がっています。
——朝見て13時キックオフでした
頭の中をうまく整理しながら、自分の中で、チームとしてもそうですけど、いかにそこを早く整理するかっていうのがポイントでした。それがうまくできたと思います。
——例えば先輩から何か話があったとか?
みんな休みの期間はどうしても切り替えられなかったという話はしましたけど、ただ練習をするしたり体動かすことでうまく切り替えられた選手が多かったので、時間が解決してくれると思います。
——今日の勝利で、一皮むけた感覚はありますか?
はい。自分プロのキャリアで一番最初のタイトルで、サポーターにも先週は悔しい思いをさせて、自分たちはカップのタイトルに縁がないような言い方をされましたけど今日ここで僕もそうですけど、チームとしても一皮むけたと思います。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート