【森雅史の視点】2022年3月12日 J1リーグ第4節 川崎フロンターレvs名古屋グランパス
J1リーグ第4節 川崎フロンターレ 1(1-0)0 名古屋グランパス
17:03キックオフ 等々力陸上競技場 入場者数18,114人
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最少得点しか生まれなかった試合だが、王者が危なげなく寄り切った内容だった。名古屋は手を変え品を変えて川崎を攻略しようとしたが、去年までのパスワークが戻った川崎に一日の長があった。チャナティップが次第にフィットしてきたのも好材料といえるだろう。
もっとも川崎に問題がなかったわけではない。フィニッシュの数が増えないのは押し込みながらもシュートを打てる位置に選手が飛び出していないから。またマルシーニョは決勝点こそ奪ったものの、他の場面では1対1を含めて沈黙した。三笘薫の幻影を追っているのではないのだが、川崎は歴代左アウトサイドに突破力のある選手を配置していて、物足りなさが残ってしまった。
この試合のMVPは谷口彰悟。広い範囲をカバーし、ミスが少なく、さらにフィードも安定していた。日本代表選手としての貫録を見せたと言えるだろう。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート