【森雅史の視点】2022年2月12日 FUJIFILM SUPER CUP 川崎フロンターレvs浦和レッズ
FUJIFILM SUPER CUP 川崎フロンターレ 0(0-1)2 浦和レッズ
13:35キックオフ 日産スタジアム 入場者数18,558人
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試合前日の11日21時35分、Jリーグからメールが届いた。内容は、川崎から申し出があり、試合終了後の取材が対面形式からオンライン形式に変更されるというものだった。これに先立って川崎からもメールが届き、11日にスタッフが新型コロナウイルス陽性判定が出て、これで6日以降選手2人、スタッフ2人が陽性判定を受けていると明かしていた。
この影響もあったのだろう。川崎はとてもリーグを2連覇しているとは思えないほど覇気がない試合をした。もちろん浦和の守りの上手さもあった。2021年シーズンで鳥栖が披露し、天皇杯で大分も採用したように、川崎がアウトサイドにボールを持っていったときに手厚く選手を投入することで突破を許さず、結果として川崎の良さを消した。またフォローが少なくなることも厭わずロングボールを入れることでチャンスを作るとともに相手を押し下げた。
1人で局面を打開できた三笘薫の抜けた穴の大きさは目立った。マルシーニョもチャナティップもそのタイプではない。だが、それよりも川崎の運動量不足が深刻だった。パスコースが作れず、作れたとしても離れすぎていて浦和の網に引っかかる。自ら狭い地域に入り込みボールを簡単に奪われてしまう。川崎は自ら苦境に身を置いてしまった。
18日には今季のJ1リーグが川崎vsFC東京で幕を開ける。はたして川崎はそれまでにコンディションを整えることが出来るか。3連覇に暗雲が立ち込めた。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート