【熊崎敬の視点】2021年3月14日 J1リーグ第4節 横浜F・マリノスvs浦和レッズ
J1リーグ第4節 横浜F・マリノス3(2-0)0浦和レッズ
13:03キックオフ 日産スタジアム 入場者数4,864人
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横浜の快勝というより、浦和の惨敗というべきだろう。浦和は終盤守りが崩れ、決定機を次々と献上。5、6点は決められてもおかしくない内容だった。
開始3分に前田が決めた先制ゴールも、浦和のミスが発端だ。
背中を向けてパスを受けたマルコス・ジュニオールに、後ろからプレッシャーをかけたのは阿部。だが無理にボールを取りにいったことでマルコスに身体を入れ替えられ、右サイドを走る仲川へのパスを許してしまう。仲川はスペースを駆け上がり、ライナー性のクロスを前田がスライディングで押し込んだ。
このケース、阿部に求められたのは横浜の攻めを遅らせること。反対にやってはいけないのは、マルコスに前を向かれて背後を突かれることだ。だが阿部は後者を選択をし、失点という最悪の結果を招いた。彼ほどのキャリアのある選手がやるようなプレーではない。
熊崎敬(くまざき・たかし)
1971年生まれ、岐阜県出身。主な著書に「サッカーことばランド」(ころから)、「日本サッカーはなぜシュートを撃たないのか?」(文春文庫)がある。海外を旅して草サッカーの見物、サッカーにまつわる壁画の発掘をライフワークとする。