知り合いの息子の冒険!(えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』)
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知り合いの息子の冒険!(えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』)(J論プレミアム)
『タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。
▼なぜ知り合いの息子がレノファユニ姿で自転車に?
こないだびっくりしたことがあったので報告させてほしい。加藤賢崇というクリエーター(俳優、CMナレーター、音楽家、マンガ家etc)の知り合いがいて、下北沢でちょっとした集まりがあった。僕は80年代からのつき合いだ。会場の北沢タウンホールに着いたらケラリーノ・サンドロヴィッチさん、犬山イヌコさん、サエキけんぞうさんらサブカルチャーのスターたちが顔を揃えている。みんな旧知の間柄だ。僕はつい先頃、紫綬褒章をもらったばかりのケラさんに授章式の様子を聞いたりして、楽しかったのだ。
そうしたら加藤賢崇がマイクを持って、家族を紹介しはじめた。「長男の塁(るい)くんです。塁くんは大学を卒業して、この春から金融機関に就職が決まりました。皆さんもしっかりした社会生活を送って、塁くんの会社と取引できるような立派な大人になってください(笑)」。いやー、僕は仰天したのだ。塁くん!僕が知ってる頃は小学校に上がる前だった!つまり、ホントのチビだ。それがシュッとした若者になっていて、聞いたらこの春、電通大を卒業して、大手金融に務めるらしい。
ケラさんやサエキさんに「塁くん、立派になったなぁ」と言ったら、「自転車で旅したんだよね」「日本一周だっけ?」みたいな話になって、え、あのチビだった子がそんな富田林暑から逃走した容疑者みたいなダイナミックなことをやったの?、と目を丸くしてたら、誰かが「ほらこれ!」とスマホの写真を見せてくれた。
と、シュッとした若者がレノファ山口のユニ姿で自転車に乗ってるじゃないか!
塁くん、これはどういうことだ?一体何なんだ。そういえば加藤賢崇は広島県出身だけど、奥さんのカヨコさんは山口だったはずだ。つまり、塁くんにとっては母方の実家が山口だ。それでレノファサポなのか?
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