J論 by タグマ!

【水戸】「パートナーとの合同セミナー第二弾!ブラインドサッカーでコミュニケーションや多様性を学ぶ」

有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ記事を全文掲載いたします。


「パートナーとの合同セミナー第二弾!ブラインドサッカーでコミュニケーションや多様性を学ぶ」【HHレポート】※無料記事デイリーホーリーホック

【写真 米村優子】

好評の「MAKE VALUE PROJECT」の異業種交流会

今年からスタートした水戸ホーリーホック独自のプロジェクト「MAKE VALUE PROJECT(メイク・バリュー・プロジェクト)」。
9月20日、選手とパートナー企業の合同セミナー第二弾が城里町「アツマーレ」で開かれ、ブラインドサッカーを通じて異業種交流をしながら、互いの価値を高め、見識を広げる取り組みが行われました。

【写真 米村優子】

【写真 米村優子】

今回のプロジェクトには水戸ホーリーホックから選手12人、ユーゴー、アート科学、伊勢甚本社、フォージテックカワベ、高野高速印刷、アミノのパートナー企業6社から11人が参加。
まずは2階の会議室でグループワークが実施され、仕事内容、大変な所ややりがいを語る自己紹介をしました。
選手やパートナー企業の社員は一見、別ジャンルの職業に就いているように見えますが、「チームで仕事をしている」という共通点があります。
「あなたにとってTEAMWORKとは?」とのテーマが出されると、それぞれ構成する要素を因数分解してシートに記載する作業へ。
信頼、仲間、目標、理解、向上心、共通意識…と様々なキーワードが浮かび上がり、各々のチームワークの捉え方を披露しながら互いの価値観を深めていた様子でした。

【写真 米村優子】

そして体育館へ移動して、ブラインドサッカーを実践。
日本ブラインドサッカー協会から、日本代表選手の寺西一さん、水戸OBで現在はサッカー関連の総合商社社員で、同協会の一員でもある岡本達也さんの指導によって、いよいよスタートしました。
参加者のほとんどがブラインドサッカー初心者であるため、最初は約5m先にいる人の手拍子を頼りにアイマスクを装着して歩くことにチャレンジします。
案の定、なかなか上手く行かず、隣のグループの手拍子につられてしまったり、真っ直ぐ歩けない人が続出。
しかし名前や声掛けをしながらすると、成功率が格段とアップしていました。
二人一組の準備運動では、片方の人がアイマスクを、もう片方の人が指導者の動きを「屈伸をします!」「次は肩を伸ばすやつ!」と言葉で説明しながら行うと、咄嗟に説明が出来なかったりする場面も。
具体的なコーチングは大事。そう改めて実感した選手も多かったのではないでしょうか?

【写真 米村優子】

今度は全員がアイマスクをして、共通項を持つ人同士で手を繋いで輪になる課題へ。
「同じ血液型」のテーマでは「A型の人!こっちに来てー!」と四方八方から叫ばれる声を頼りに、そろりそろりと歩いて仲間を見つけます。
中には仲間の輪に辿り着けず、フラフラと一人で壁の方へと彷徨い歩く選手も。身体能力が一般人よりも高い選手らも、視界を防がれるなかなか思うようにいかないようでした。

【写真 米村優子】

次は「全員であいうえお順に一列になる」というお題に。
選手から「入口側の壁沿いに一列になろう!」「あ行の人、こっちに来て!」との声が上がり、最初は順調でしたが、なんと左右にあ行の人がそれぞれ集まってしまうアクシデントが。「先頭が2つあるぞ!?」と途中で気付いた参加者らは左から順番に修正し、テーマが発表された6分27秒後、ようやく整列できました。
寺西さんから「コミュニケーションをする際、互いの癖を戦わせるのではなく、理解し合うことが大切」とアドバイスされると、参加者らは実感を持って頷いている様子。

【写真 米村優子】

そして最も盛り上がったのが、4人が正方形の角に立って音が鳴るボールをランダムに手でパスし合い、アイマスクをした人がそのスペース内を走ってボールにタッチする回数を競うゲーム。
各々で戦略を練り上げ、タッチ数の多かったチームは全員でガッツポーズを掲げたり、ハイタッチして喜び合う姿も見られ、体育館内は熱気に包まれました。
目隠ししながら数メートル先のコーンに当てるゲームも大盛況で、選手らが高確率でコーンにヒットさせてプロの貫禄を見せつけます。すると、パートナー企業の社員から「さすが!」との声が飛び交い、各グループから拍手が沸き起こっていました。

【写真 米村優子】

伊勢甚本社の小野瀬亜季さんは「ブラインドサッカーで指示を色々とした中で、伝えたと伝わったは違うことなんだと改めて実感しました。仕事は一人ひとりが責任を持ってやり遂げることが大事。ホーリーホックの選手は皆さん気さくで、サッカーに対しても親近感が沸いたひとときでした」とコミュニケーションや多様性を学んだ模様。
黒川淳史選手は「僕らも試合中、観客の声で味方に伝わらないことがあるけれども、伝えようとすることが大事だなと思いました。僕らが勝つことは、スポンサーや周囲の全ての人々の幸せに直結する。常に勝利を意識して、目の前の試合に勝つことに全力を尽くしたいです」と終盤戦への意気込みを語っていました。

【写真 米村優子】

相手を思いやり、きちんと正確に伝える。
ブラインドサッカーを通じて、簡単なようで難しいコミュニケーションや多様性の真髄に触れた選手とパートナー企業の社員たち。
この日学んだことを、それぞれのステージの上で表現していくことでしょう!

【写真 米村優子】

(米村優子)

*****
デイリーホーリーホック」のオススメ記事

「地道にコツコツとワンプレーの質を磨き上げる」【練習レポート】

小島幹敏選手「水戸はヘディングの強い選手が揃っている。セットプレーも武器にしていきたい」【コメント】